おいしかった短期バイト

私が、今まで最も良かったなと思う短期バイトは、イベントの準備、片付けのバイトです。高校3年の時の話です。年末年始に友達と旅行へ行こうと計画していたのですが、計画を立てている上で、一つの問題がありました。それは、旅費をどうやって作るかです。

とくにバイトをしていなかった私と友人は、貯蓄等もなく、どのように旅費を稼ぐか悩みました。そんなとき、結婚式場に勤めている知り合いに会う機会があり、何気なく、短期で稼げるいいバイトはないか訪ねたんです。そしたら、その知り合いも丁度、結婚式で開かれるイベントの手伝いの人手を探していたらしく、私は友人と共にイベントのバイトをすることに決めました。

バイトの内容は12月25日に開催の某有名演歌歌手のディナーショーの裏方で、労働時間はPM5:00〜10:00の5時間の超短期バイトです。給料は働き次第で額を決めるというものでした。そして当日、会場についた私と友人は、スタッフの方々と挨拶をし、そこで、今日の仕事内容に説明を受け、仕事の段取りを打ち合わせしました。

仕事の流れを簡単に説明すると、

  • 某有名歌手が歌うための機材等を会場に搬入、設置する。(PM7:00?のイベントに間に合うように、素早くやる)
  • ディナーショーの流れに合わせて照明の調整を専門の方と共に行う。
  • ディナーショー終了後の会場の片付け、機材の撤収

こんな感じです。

まずは機材の搬入です。照明や音楽機材をスタッフと大阪から来た専門の業者さんと共に搬入しました。重いものがたくさんあったのと、ぶつけたり落としたりして壊してはいけないというのがあり、とても大変でした。無事、機材搬入がイベントに間に合い、次はディナーショーでの照明係です。

この作業は曲に合わせて、スイッチで照明を操作するだけです。専門業者さんの指示に合わせて決められたスイッチを構うだけなので、とても簡単でした。そして、無事にディナーショーが終わり、次は片付けです。搬入の時とは違い、無事にディナーショーを終えられた安堵感からか、笑顔が溢れていて、とても和気あいあいと作業をすることができました。とくに、機材等を傷付けることなく撤収作業も終了し、最後にスタッフ、業者さんに挨拶をして終わりました。

給料は手渡しということで、帰り際に担当者の方から、「頑張ってくれたから色つけといたよ」という言葉と給料入りの茶封筒を受け取り、会場を後にしました。帰り道、友人と共にワクワクしながら封筒を開けました。すると、中には3万円が入っていました。

自分たちの予想していた給料よりかなり多くてとても驚いたのと、このお金は自分で稼いだんだという、充実感と達成感を感じたのを鮮明に覚えています。5時間ほどのバイトで3万円も稼げたことはとても嬉かったです。また、なかなか聞くことができないような、有名歌手の生歌を無料で聞けたことはすごくラッキーでした。

普段は関わることがないような、専門業者さんや特別な機材とふれあえたことはとても良かったです。プロの仕事への姿勢や責任感、自分の仕事への誇りやプライドを肌身で直に感じることができたのは、とても良い経験になりました。そして自分で仕事をしてお金を稼ぐことの大変さや嬉しさをとても感じました。

最初はちょっとした旅費稼ぎにと思っていた短期バイトでしたが、お金だけではなく、社会人になる上で大事なことをたくさん教えてくれました。ほんの1日だけの短期バイトでしたが、私は、そんな初バイトをとても誇りに感じています。そして、そこでの経験は私の人生にいろいろな大切なものを与えてくれました。いろいろな意味でおいしかった、この短期バイトを私は一生忘れることはないでしょう。